どーも！
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教則的なこと、音楽理論解説的なこともそうだとは思うのですが、単純に「トピック」。
誰かの考察的なこと。
【ジャズギター・トピック】と銘打って、教則や、音楽理論の解説ではなく「考察。」的な内容に的を絞ってシリーズ・ブログ記事を書いてみています。
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こまごまとした考察や、日々のトピックなんかは冒頭の「新ジャズギター研究会」にて。皆で盛り上がっていきましょー！！
【ジャズギター・トピック】第１７弾。
※毎週土曜日更新。
※次回2019/09/28(土)更新予定。
さて、今回のテーマは！！
であります。
ギター雑誌などで「○○は独自のスケールを用いて云々...」と言う文章を目にしたことがある方は多いのではないでしょうか！？
独自のスケールってそもそもあり得るんでしょうか！？
と言うかそもそも１２音から音階と呼べそうな５〜９音程度の音を取ってきて並べ替える通り数なんて中２の数学（組み合わせ順列）で簡単に計算できそうです。
ひとまずやってみると、１２音から５音を選ぶと12x11x10x９x８＝95,040通り。
これは「12Ｐ5」ってやつですね。
ただ、音階と言うからには基本的に１オクターブ以内に収まらないといけないですから、計算的には「12Ｃ5」
すなわち、５音の場合の組み合わせの数は。
95,040 ÷ (５x４x３x２x１)＝792通り
これを６音〜９音の場合をそれぞれ計算すると。
・６音：(12x11x10x９x８x７) ÷ (６x５x４x３x２x１)＝924通り
・７音：(12x11x10x９x８x７x６) ÷ (７x６x５x４x３x２x１)＝792通り
・８音：(12x11x10x９x８x７x６x５) ÷ (８x７x６x５x４x３x２x１)＝495通り
・９音：(12x11x10x９x８x７x６x５x４) ÷ (９x８x７x６x５x４x３x２x１)＝220通り
合計すると792 + 924 + 792 + 495 + 220＝「3,223通り」
と言うことのようです。
もちろんこの内訳には、半音が９回連続するとかそう言うのもある訳ですから、さすがにそう言うものは実際の音楽では使えなさそうですが、単純計算だと５音〜９音の音階の総数は「3,223通り」 ⇒ 「1,474通り」のようです。
あとは気合で書き出せば終了。
１日１０個書き出すと、１０〜１１カ月 ⇒ およそ５カ月弱、半年を待たずにミッション・コンプリート。
すなわち未知の音階、「独自のスケール」はこの世からなくなって、ですから平均律の１２音から独自の音階を作り出すことなど、そもそも出来ないって話ですよね（笑）
今回は以下本編にて。
「７音のスケールが何通りあるのかについて計算してみたいと思います。」
お手数をおかけしますが、少し下までスクロールお願いします！！
本編へ続く！！
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それでは！
『スケール（音階）って何種類くらいあるの！？
計算してみた。』
【ジャズギター・トピック】Vol.17
本編です。
目次
0. まえがき。
1. 何故７音の音階？
2. 「７音の音階」をオクターブから取り出すには。
3. １歩の歩幅として妥当そうな「１歩の距離」
4. ハンガリアン・マイナー・スケール
5. 「７音の音階」の作り方。
6. � 孱渦使勝廝� +「全音」５つ +「半音」２つ
7. �◆孱渦使勝廝韻� +「全音」３つ +「半音」３つ
8. まとめ。
「音名」って７つしかないですよね？
ＣＤＥＦＧＡＢ
それって何故かなって考えてみると、要するに音階（スケール）って基本的に７音だからなんだと思います。
つまり。
全１２音に個別の名前を与えない方がむしろ便利だったから。
なのではないかなと考えています。
もちろん、最初にそう決めた人に会って話を聞いてみたら実は別の理由だった。
と言う可能性だってあるのかもしれませんが・・・
ですから！
今回は７音の音階を何通り作ることが出来るのか考えてみようと言う訳です。
わざわざ特に役立たなさそうな音階も込みの組み合わせ数を知るよりも、すでに「音階は（基本）７音」と言う淘汰を潜り抜けた価値観を土台にするのが実用的で、かつ学習の効率が良いと思うわけです。
「７音の音階」＝「１オクターブを７歩で渡り切るパターンの数」
ここで言う「１歩」とは例えば半音、全音、一音半etc...のことです。
つまりそれらを組み合わせて、
・合計「７歩」で
・ぴったり１オクターブを渡り切る
組み合わせを考えると言うことになります。
ですから、まずは１歩の歩幅として妥当そうな「１歩の距離」について考えてみたいと思います。
オクターブは１２マスで出来ています。
そのとなり合うマス同士の距離を「半音」と呼んでいます。
※ここでは「半音」＝「0.5」と呼ぶことにします。
※「1.0」＝「全音」、「1.5」＝「１音半」、「2.0」＝「２全音」etc...
以下、オクターブを均等に区切ってみた場合。
***** ***** ***** ***** *****
0.5｜12：クロマチック
1.0｜６：ホールトーン
1.5｜４：ディミニッシュ
2.0｜３：オーギュメント
2.5｜✖
3.0｜２：トライトーン
3.5〜5.5：✖
6.0｜１：オクターブ
***** ***** ***** ***** *****
となります。
これからやろうとしていることは１オクターブを７分割したいと言うことで、例えば丸いケーキがあって、コレを大きさはまちまちで良いので７つに切り分けましょうと言い変えられることです。
そしてまた、「一般的に言って実用性がありそうな」と言う意味で「７音の音階」に的を絞って考えようとしている訳ですから、例えば丸いケーキを半分に切って「これはオレが食べるから残りの半分を６人で分けて食べなさい。」と言うことと同じになってしまう「一歩の歩幅にトライトーン（３全音）」を採用するのは一般性を欠くと言えそうです。
また、音階中に半音の連続が含まれるものは除外して考えます。
（半音の連続は全音を滑らかに繋いだように聴こえてしまうため。）
すると、「７音の音階」中に「２全音」が含まれるケースも除外されます。
※ちなみに「一歩の歩幅にトライトーン（３全音）」を採用した場合。
＜「３全音」１つ +「半音」６つ＞であれば
・合計「７歩」で
・ぴったり１オクターブを渡り切る
の条件を満たしますが、コレは半音の連続を含むものですからやはり除外されます。
【以下解説。】 ※ザっと読み飛ばしていただいて構いません。
「２全音」を採用すると、１オクターブの残りは４全音で、これを６つに分割しないといけないと言うことになります。
「半音（0.5）」の数に注目すると、半音が６つでも３全音にしかなりませんから、「２全音」を採用したケースでは「必ず全音や１音半が音階の中に必要」と分かります。
細かくは割愛しますが以下の２通りであれば
・合計「７歩」で
・ぴったり１オクターブを渡り切る
を満たす組み合わせとなります。
[1.]「２全音」１つ +「全音」２つ +「半音」４つ
[2.]「２全音」１つ +「１音半」１つ +「半音」５つ
ですが、「７音の音階」中に「半音」が４つ以上あると必ず「半音」が隣り合ってしまいます。
※以下図を参照。
・「半音」＝△
・「半音以外」＝▼
�帰き侠Л窟き権Л喉き頃Л拶き帰き�
のように「半音」をひとつおきに配置しても必ずどこかで隣り合ってしまいます。
ですから、音階中に半音の連続が含まれるものを除外して考えるとすると、音階中に含まれる「半音」は３つ以下にする必要があることがわかります。
本項まとめとなりますが、上記より。
音階中に半音の連続が含まれるものを除外して考えた場合で「７音の音階」を作る際には、「半音」「全音」「１音半」の組み合わせによるものでないとならない。
と言えるでしょう。
次項では例外についても少し触れます。
ハンガリアン・マイナー・スケール
「Root・2・m3・#4・5・b6・M7」
と言う半音の連続を含む「７音の音階」と、そのダイアトニック・スケール（７種）が存在します。
ハーモニックマイナーの亜種的な位置づけのものでしょうか。
こう言った音階は筆者の大好物なのでありますが・・・！！！
本記事では。
と言うところをベースにしていますので、「一般性」や「実用性」をまずは大切にすることにして、今回は半音の連続を含むものについても省いて考えていきたいと思います。
「前々項」にて。
と言うことがわかりました。
実際にそれに従って「７音の音階」を作ってみましょう。
【まず最初に注目したいのが！】
音階中に「半音」と「１音半」の含まれる数の合計は「偶数」でないといけないことです。
※でないと、端数が出てしまいぴったり１オクターブの音階にならない。
すると「７音の音階」にしようとしている訳ですから
「全音」の数は「奇数」である必要があり
また、全音６つで１オクターブであることから
「全音」の数は「１つ，３つ，５つ」のいずれか
であることがわかります。
細かくは割愛しますが以下の３通りであれば
・合計「７歩」で
・ぴったり１オクターブを渡り切る
を満たす組み合わせとなります。
※ご興味ある方は書き出してみてください。「全音」の数を「１つ，３つ，５つ」に固定して考えれば、数分で以下にたどり着きます。
� 孱渦使勝廝� +「全音」５つ +「半音」２つ
�◆孱渦使勝廝韻� +「全音」３つ +「半音」３つ
��「１音半」２つ +「全音」１つ +「半音」４つ
また��は「半音」４つですから、これまた「前々項」からわかるように、半音の連続を含むものとして除外しなければなりません。
※「前項」のハンガリアン・マイナー・スケールは、この��から作られています。今回は泣く泣く割愛・・・
すると！半音の連続を含まない「７音の音階」は以下の２つのみであることがわかります。
� 孱渦使勝廝� +「全音」５つ +「半音」２つ
�◆孱渦使勝廝韻� +「全音」３つ +「半音」３つ
この� ��△鰺僂い討匹里茲Δ柄箸濆腓錣擦硫山�を作ることが出来るのか考えていきましょう！
・「全音」＝〇
・「半音」＝△
�機鮫供鮫窟き検鮫后鮫此鮫拶き�
例えばコレは「全全半全全全半」（メジャー・スケール）と言う並びですが、この�，離院璽垢任蓮崛寛察廚函嵌床察廚裡下鑪爐鯤造戮討い�と言うことですから、つまり、「半音の位置を２か所」決めてしまえば残りの個所は自動的に「全音」と決まる訳です。
ひとつ目の半音の位置は７か所から選ぶことが出来て、ふたつ目の半音の位置は６か所から選ぶことが出来るので「７×６＝42通り」。ただ、ひとつ目の半音とふたつ目の半音の位置は逆であっても内容が変わらないので２で割って「42÷２＝21通り」がこの�，�ら作ることの出来る音階の総数です。
また、メジャー・スケール（長音階）を第６音（ラにあたる音）から並べると「ナチュラル・マイナー・スケール（自然短音階）」になることは、人によっては中学校で習ったりした方もいることでしょう。
※筆者は普通の公立中学校に通っていましたが、音楽の授業でやりました。で、音楽のペーパー・テストにも出ました（笑）
もちろん、７音の並びである以上シンメトリーになるポイントがありませんから、すなわち「ひとつの音階が見つかると、スタート地点を変えてやることで７種の音階を見出すことが出来る。」と言うことです。
前述の「21通り」は７で割ってやると、「21÷７＝３通り」
これが、大きく見てやった場合の音階の総数。
※この「３通り」の音階の第１音〜７音のそれぞれをスタート地点にしてやると、合計21通りの音階を見出すことが出来ると言う訳です。
この「３通り」の音階は、２つ含まれる「半音」によって「全音の連続が幾つと幾つに区切られるか」でその内容を記述することが出来ます。
***** ***** ***** ***** *****
０：５ ⇒ホールトーン・スケールに一か所半音の連続が含まれるもの
１：４ ⇒メロディック・マイナー・スケール
２：３ ⇒メジャー・スケール
***** ***** ***** ***** *****
もちろん「０：５ ⇒ホールトーン・スケールに一か所半音の連続が含まれるもの」は今回除外するのですから、すると、�，�らは２通りの音階を作ることが出来るとわかります。
以上より！
�，�らは「メロディック・マイナー・スケール」と「メジャー・スケール」の２つのスケールを作ることが出来ることがわかりました。
※「メロディック・マイナー・スケール」と「メジャー・スケール」の構成音のそれぞれをスタート地点にしてやると合計14種類の音階を見出すことが出来ますね。
�△�ら作ることが出来る音階については計算を割愛しますが、半音の連続を含むものを除外して考えると合計４種類の音階を作ることができます。
※パズルっぽく考えてやると、以下の４つしか組み合わせを見つけることが出来ないことにすぐたどり着けるかなと思います。どうしてもわからない方は「ギター教室」までご一報をください。
・「１音半」＝☆
・「全音」＝〇
・「半音」＝△
ハーモニック・マイナー・スケール
�機鮫侠き掘鮫検鮫喉き此��拶き�
（R,2,m3,4,5,b6,M7）
ハーモニック・メジャー・スケール
�機鮫供鮫窟き検鮫喉き此��拶き�
（R,2,3,4,5,b6,M7）
ディミニッシュ系スケールの亜種２つ
�機鮫侠き掘鮫権き后鮫此��拶き�
�機鮫侠き掘鮫権き后鮫頃き察���
※☆を半全、ないし全半とみなすと、全半全半・・・の繰り返しになってしまうため、これらについてはディミニッシュ系スケールの亜種と捉えます。
上記のディミニッシュ系スケールの亜種２つについては、全半全半・・・や、半全半全・・・の繰り返しによって作られている８音の音階、ディミニッシュ・スケール（dim[Ｈ/Ｗ]、dim[W/H]）を学べばわざわざそのうちの一か所をくっつけて「１音半（☆）」としたものを特別に取り上げる必要が無いと思いますので、「７音の音階」からは除外してしまいましょう。
すると！
�△�らは「ハーモニック・マイナー・スケール」と「ハーモニック・メジャー・スケール」の２つのスケールを作ることが出来ることがわかりました。
※「ハーモニック・マイナー・スケール」と「ハーモニック・メジャー・スケール」の構成音のそれぞれをスタート地点にしてやると合計14種類の音階を見出すことが出来ますね。
今回は「７音の音階」のうち、音階中に半音の連続が含まれないものがどれだけあるのかについて計算、解説をしてみました。
いま一度、列挙してみたいと思います！
***** ***** ***** ***** *****
・「メジャー・スケール」
・「メロディック・マイナー・スケール」
・「ハーモニック・マイナー・スケール」
・「ハーモニック・メジャー・スケール」
***** ***** ***** ***** *****
の４種にたどり着けたことが、今回の記事の成果物。
また。
・「メジャー・スケール」
・「メロディック・マイナー・スケール」
・「ハーモニック・マイナー・スケール」
に関しては小中高の一律に配られる教科書にも載っていました。
要するに基礎知識オブ基礎知識。
超重要ってことですよね。
※あるいは不思議なことに、今回のように「一般性」や「実用性」の範囲に納まるかなと思って計算してみたにもかかわらずほとんど使うことのない「ハーモニック・メジャー・スケール」が出て来ているのも面白いなと思います。
とにもかくにも「ジャズギター」と言う、小中高の一律に配られる教科書的な世界観に比べればずっと難しそうなことをやろうとしているとしたら、やはり「メジャー・スケール」「メロディック・マイナー・スケール」「ハーモニック・マイナー・スケール」については習熟しておく必要があるのだと思います。
それぞれから作ることが出来るハーモニーやメロディの数々について事前に準備しておくことは、とても基礎的で、超重要なことなのだと思います。
皆さまぜひぜひ取り組んでみてくださいね！！
また機会があれば、その他の「７音の音階（半音の連続を含むもの）」や、ホールトーン（６音）、ディミニッシュ・スケール（dim[Ｈ/Ｗ]、dim[W/H] / ※８音）などの「７音以外の音階」、あるいはペンタ・トニック（５音）のように「（およそ）何らかの音階から音を幾つか間引くことで作られる音階」についてなども扱ってみたいと思っています。
ちなみに、今回の内容は拙著『ネガティヴ・ハーモニーをギターで攻略』のChapter２「知っておくべき知識 その１〜スケールとコード〜」でもより詳しい音階のデータ（各スケールの度数一覧、スケールポジションの表etc...）を交えて解説していますので、ぜひそちらも併せてご覧ください。
※計算についてなどは今回のブログ記事の方が詳しく書きました。
本記事がアナタの（ジャズ）ギターライフにお役立ち出来ましたら何より幸いです。
【ジャズギター・トピック】第１７弾以上！
長文、お読みいただきありがとうございました。
次回もご期待ください。
※毎週土曜日更新予定。
※次回2019/09/28(土)更新予定。
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さて、今回のテーマは！！
↓↓↓
『スケール（音階）って何種類くらいあるの！？計算してみた。』
であります。
ギター雑誌などで「○○は独自のスケールを用いて云々...」と言う文章を目にしたことがある方は多いのではないでしょうか！？
独自のスケールってそもそもあり得るんでしょうか！？
と言うかそもそも１２音から音階と呼べそうな５〜９音程度の音を取ってきて並べ替える通り数なんて中２の数学（組み合わせ順列）で簡単に計算できそうです。
ひとまずやってみると、１２音から５音を選ぶと12x11x10x９x８＝95,040通り。
これは「12Ｐ5」ってやつですね。
ただ、音階と言うからには基本的に１オクターブ以内に収まらないといけないですから、計算的には
コメント欄にてご指摘をいただきまして訂正です。
かつルートをひとつ決めたうえで計算しないといけないので「11Ｃ5」が正解でした。
・５音：(11x10x９x８x７) ÷ (５x４x３x２x１)＝462通り
95,040 ÷ (５x４x３x２x１)＝792通り
これを６音〜９音の場合をそれぞれ計算すると。
・６音：(12x11x10x９x８x７) ÷ (６x５x４x３x２x１)＝924通り
・７音：(12x11x10x９x８x７x６) ÷ (７x６x５x４x３x２x１)＝792通り
・８音：(12x11x10x９x８x７x６x５) ÷ (８x７x６x５x４x３x２x１)＝495通り
・９音：(12x11x10x９x８x７x６x５x４) ÷ (９x８x７x６x５x４x３x２x１)＝220通り
合計すると792 + 924 + 792 + 495 + 220＝「3,223通り」
と言うことのようです。
コメント欄にてご指摘をいただきまして訂正です。
ルート音が決まっているならば１２でなく１１でコンビネーションの計算した方がいいのではないでしょうか？
たしかに！！
と言う訳で上記を計算しなおすと。
・５音：(11x10x９x８x７) ÷ (５x４x３x２x１)＝462通り
・６音：(11x10x９x８x７x６) ÷ (６x５x４x３x２x１)＝462通り
・７音：(11x10x９x８x７x６x５) ÷ (７x６x５x４x３x２x１)＝330通り
・８音：(11x10x９x８x７x６x５x４) ÷ (８x７x６x５x４x３x２x１)＝165通り
・９音：(11x10x９x８x７x６x５x４x３) ÷ (９x８x７x６x５x４x３x２x１)＝55通り
合計すると462 + 462 + 330 + 165 + 55＝「1,474通り」
となりました。
もちろんこの内訳には、半音が９回連続するとかそう言うのもある訳ですから、さすがにそう言うものは実際の音楽では使えなさそうですが、単純計算だと５音〜９音の音階の総数は
あとは気合で書き出せば終了。
１日１０個書き出すと、
すなわち未知の音階、「独自のスケール」はこの世からなくなって、ですから平均律の１２音から独自の音階を作り出すことなど、そもそも出来ないって話ですよね（笑）
今回は以下本編にて。
「７音のスケールが何通りあるのかについて計算してみたいと思います。」
お手数をおかけしますが、少し下までスクロールお願いします！！
本編へ続く！！
===== ===== ===== ===== =====
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それでは！
『スケール（音階）って何種類くらいあるの！？
計算してみた。』
【ジャズギター・トピック】Vol.17
本編です。
目次
0. まえがき。
1. 何故７音の音階？
2. 「７音の音階」をオクターブから取り出すには。
3. １歩の歩幅として妥当そうな「１歩の距離」
4. ハンガリアン・マイナー・スケール
5. 「７音の音階」の作り方。
6. � 孱渦使勝廝� +「全音」５つ +「半音」２つ
7. �◆孱渦使勝廝韻� +「全音」３つ +「半音」３つ
8. まとめ。
何故７音の音階？
「音名」って７つしかないですよね？
ＣＤＥＦＧＡＢ
それって何故かなって考えてみると、要するに音階（スケール）って基本的に７音だからなんだと思います。
つまり。
全１２音に個別の名前を与えない方がむしろ便利だったから。
なのではないかなと考えています。
もちろん、最初にそう決めた人に会って話を聞いてみたら実は別の理由だった。
と言う可能性だってあるのかもしれませんが・・・
ですから！
今回は７音の音階を何通り作ることが出来るのか考えてみようと言う訳です。
わざわざ特に役立たなさそうな音階も込みの組み合わせ数を知るよりも、すでに「音階は（基本）７音」と言う淘汰を潜り抜けた価値観を土台にするのが実用的で、かつ学習の効率が良いと思うわけです。
「７音の音階」をオクターブから取り出すには。
「７音の音階」＝「１オクターブを７歩で渡り切るパターンの数」
ここで言う「１歩」とは例えば半音、全音、一音半etc...のことです。
つまりそれらを組み合わせて、
・合計「７歩」で
・ぴったり１オクターブを渡り切る
組み合わせを考えると言うことになります。
ですから、まずは１歩の歩幅として妥当そうな「１歩の距離」について考えてみたいと思います。
１歩の歩幅として妥当そうな「１歩の距離」
オクターブは１２マスで出来ています。
そのとなり合うマス同士の距離を「半音」と呼んでいます。
※ここでは「半音」＝「0.5」と呼ぶことにします。
※「1.0」＝「全音」、「1.5」＝「１音半」、「2.0」＝「２全音」etc...
以下、オクターブを均等に区切ってみた場合。
***** ***** ***** ***** *****
0.5｜12：クロマチック
1.0｜６：ホールトーン
1.5｜４：ディミニッシュ
2.0｜３：オーギュメント
2.5｜✖
3.0｜２：トライトーン
3.5〜5.5：✖
6.0｜１：オクターブ
***** ***** ***** ***** *****
となります。
これからやろうとしていることは１オクターブを７分割したいと言うことで、例えば丸いケーキがあって、コレを大きさはまちまちで良いので７つに切り分けましょうと言い変えられることです。
そしてまた、「一般的に言って実用性がありそうな」と言う意味で「７音の音階」に的を絞って考えようとしている訳ですから、例えば丸いケーキを半分に切って「これはオレが食べるから残りの半分を６人で分けて食べなさい。」と言うことと同じになってしまう「一歩の歩幅にトライトーン（３全音）」を採用するのは一般性を欠くと言えそうです。
また、音階中に半音の連続が含まれるものは除外して考えます。
（半音の連続は全音を滑らかに繋いだように聴こえてしまうため。）
すると、「７音の音階」中に「２全音」が含まれるケースも除外されます。
※ちなみに「一歩の歩幅にトライトーン（３全音）」を採用した場合。
＜「３全音」１つ +「半音」６つ＞であれば
・合計「７歩」で
・ぴったり１オクターブを渡り切る
の条件を満たしますが、コレは半音の連続を含むものですからやはり除外されます。
【以下解説。】 ※ザっと読み飛ばしていただいて構いません。
「２全音」を採用すると、１オクターブの残りは４全音で、これを６つに分割しないといけないと言うことになります。
「半音（0.5）」の数に注目すると、半音が６つでも３全音にしかなりませんから、「２全音」を採用したケースでは「必ず全音や１音半が音階の中に必要」と分かります。
細かくは割愛しますが以下の２通りであれば
・合計「７歩」で
・ぴったり１オクターブを渡り切る
を満たす組み合わせとなります。
[1.]「２全音」１つ +「全音」２つ +「半音」４つ
[2.]「２全音」１つ +「１音半」１つ +「半音」５つ
ですが、「７音の音階」中に「半音」が４つ以上あると必ず「半音」が隣り合ってしまいます。
※以下図を参照。
・「半音」＝△
・「半音以外」＝▼
�帰き侠Л窟き権Л喉き頃Л拶き帰き�
のように「半音」をひとつおきに配置しても必ずどこかで隣り合ってしまいます。
ですから、音階中に半音の連続が含まれるものを除外して考えるとすると、音階中に含まれる「半音」は３つ以下にする必要があることがわかります。
本項まとめとなりますが、上記より。
音階中に半音の連続が含まれるものを除外して考えた場合で「７音の音階」を作る際には、「半音」「全音」「１音半」の組み合わせによるものでないとならない。
と言えるでしょう。
次項では例外についても少し触れます。
ハンガリアン・マイナー・スケール
ハンガリアン・マイナー・スケール
「Root・2・m3・#4・5・b6・M7」
と言う半音の連続を含む「７音の音階」と、そのダイアトニック・スケール（７種）が存在します。
ハーモニックマイナーの亜種的な位置づけのものでしょうか。
こう言った音階は筆者の大好物なのでありますが・・・！！！
本記事では。
わざわざ特に役立たなさそうな音階も込みの組み合わせ数を知るよりも、すでに「音階は（基本）７音」と言う淘汰を潜り抜けた価値観を土台にするのが実用的で、かつ学習の効率が良いと思うわけです。
と言うところをベースにしていますので、「一般性」や「実用性」をまずは大切にすることにして、今回は半音の連続を含むものについても省いて考えていきたいと思います。
「７音の音階」の作り方。
「前々項」にて。
音階中に半音の連続が含まれるものを除外して考えた場合で「７音の音階」を作る際には、「半音」「全音」「１音半」の組み合わせによるものでないとならない。
と言うことがわかりました。
実際にそれに従って「７音の音階」を作ってみましょう。
【まず最初に注目したいのが！】
音階中に「半音」と「１音半」の含まれる数の合計は「偶数」でないといけないことです。
※でないと、端数が出てしまいぴったり１オクターブの音階にならない。
すると「７音の音階」にしようとしている訳ですから
「全音」の数は「奇数」である必要があり
また、全音６つで１オクターブであることから
「全音」の数は「１つ，３つ，５つ」のいずれか
であることがわかります。
細かくは割愛しますが以下の３通りであれば
・合計「７歩」で
・ぴったり１オクターブを渡り切る
を満たす組み合わせとなります。
※ご興味ある方は書き出してみてください。「全音」の数を「１つ，３つ，５つ」に固定して考えれば、数分で以下にたどり着きます。
� 孱渦使勝廝� +「全音」５つ +「半音」２つ
�◆孱渦使勝廝韻� +「全音」３つ +「半音」３つ
��「１音半」２つ +「全音」１つ +「半音」４つ
また��は「半音」４つですから、これまた「前々項」からわかるように、半音の連続を含むものとして除外しなければなりません。
※「前項」のハンガリアン・マイナー・スケールは、この��から作られています。今回は泣く泣く割愛・・・
すると！半音の連続を含まない「７音の音階」は以下の２つのみであることがわかります。
� 孱渦使勝廝� +「全音」５つ +「半音」２つ
�◆孱渦使勝廝韻� +「全音」３つ +「半音」３つ
この� ��△鰺僂い討匹里茲Δ柄箸濆腓錣擦硫山�を作ることが出来るのか考えていきましょう！
� 孱渦使勝廝� +「全音」５つ +「半音」２つ
・「全音」＝〇
・「半音」＝△
�機鮫供鮫窟き検鮫后鮫此鮫拶き�
例えばコレは「全全半全全全半」（メジャー・スケール）と言う並びですが、この�，離院璽垢任蓮崛寛察廚函嵌床察廚裡下鑪爐鯤造戮討い�と言うことですから、つまり、「半音の位置を２か所」決めてしまえば残りの個所は自動的に「全音」と決まる訳です。
ひとつ目の半音の位置は７か所から選ぶことが出来て、ふたつ目の半音の位置は６か所から選ぶことが出来るので「７×６＝42通り」。ただ、ひとつ目の半音とふたつ目の半音の位置は逆であっても内容が変わらないので２で割って「42÷２＝21通り」がこの�，�ら作ることの出来る音階の総数です。
また、メジャー・スケール（長音階）を第６音（ラにあたる音）から並べると「ナチュラル・マイナー・スケール（自然短音階）」になることは、人によっては中学校で習ったりした方もいることでしょう。
※筆者は普通の公立中学校に通っていましたが、音楽の授業でやりました。で、音楽のペーパー・テストにも出ました（笑）
もちろん、７音の並びである以上シンメトリーになるポイントがありませんから、すなわち「ひとつの音階が見つかると、スタート地点を変えてやることで７種の音階を見出すことが出来る。」と言うことです。
前述の「21通り」は７で割ってやると、「21÷７＝３通り」
これが、大きく見てやった場合の音階の総数。
※この「３通り」の音階の第１音〜７音のそれぞれをスタート地点にしてやると、合計21通りの音階を見出すことが出来ると言う訳です。
この「３通り」の音階は、２つ含まれる「半音」によって「全音の連続が幾つと幾つに区切られるか」でその内容を記述することが出来ます。
***** ***** ***** ***** *****
０：５ ⇒ホールトーン・スケールに一か所半音の連続が含まれるもの
１：４ ⇒メロディック・マイナー・スケール
２：３ ⇒メジャー・スケール
***** ***** ***** ***** *****
もちろん「０：５ ⇒ホールトーン・スケールに一か所半音の連続が含まれるもの」は今回除外するのですから、すると、�，�らは２通りの音階を作ることが出来るとわかります。
以上より！
�，�らは「メロディック・マイナー・スケール」と「メジャー・スケール」の２つのスケールを作ることが出来ることがわかりました。
※「メロディック・マイナー・スケール」と「メジャー・スケール」の構成音のそれぞれをスタート地点にしてやると合計14種類の音階を見出すことが出来ますね。
�◆孱渦使勝廝韻� +「全音」３つ +「半音」３つ
�△�ら作ることが出来る音階については計算を割愛しますが、半音の連続を含むものを除外して考えると合計４種類の音階を作ることができます。
※パズルっぽく考えてやると、以下の４つしか組み合わせを見つけることが出来ないことにすぐたどり着けるかなと思います。どうしてもわからない方は「ギター教室」までご一報をください。
・「１音半」＝☆
・「全音」＝〇
・「半音」＝△
ハーモニック・マイナー・スケール
�機鮫侠き掘鮫検鮫喉き此��拶き�
（R,2,m3,4,5,b6,M7）
ハーモニック・メジャー・スケール
�機鮫供鮫窟き検鮫喉き此��拶き�
（R,2,3,4,5,b6,M7）
ディミニッシュ系スケールの亜種２つ
�機鮫侠き掘鮫権き后鮫此��拶き�
�機鮫侠き掘鮫権き后鮫頃き察���
※☆を半全、ないし全半とみなすと、全半全半・・・の繰り返しになってしまうため、これらについてはディミニッシュ系スケールの亜種と捉えます。
上記のディミニッシュ系スケールの亜種２つについては、全半全半・・・や、半全半全・・・の繰り返しによって作られている８音の音階、ディミニッシュ・スケール（dim[Ｈ/Ｗ]、dim[W/H]）を学べばわざわざそのうちの一か所をくっつけて「１音半（☆）」としたものを特別に取り上げる必要が無いと思いますので、「７音の音階」からは除外してしまいましょう。
すると！
�△�らは「ハーモニック・マイナー・スケール」と「ハーモニック・メジャー・スケール」の２つのスケールを作ることが出来ることがわかりました。
※「ハーモニック・マイナー・スケール」と「ハーモニック・メジャー・スケール」の構成音のそれぞれをスタート地点にしてやると合計14種類の音階を見出すことが出来ますね。
まとめ。
今回は「７音の音階」のうち、音階中に半音の連続が含まれないものがどれだけあるのかについて計算、解説をしてみました。
いま一度、列挙してみたいと思います！
***** ***** ***** ***** *****
・「メジャー・スケール」
・「メロディック・マイナー・スケール」
・「ハーモニック・マイナー・スケール」
・「ハーモニック・メジャー・スケール」
***** ***** ***** ***** *****
の４種にたどり着けたことが、今回の記事の成果物。
また。
・「メジャー・スケール」
・「メロディック・マイナー・スケール」
・「ハーモニック・マイナー・スケール」
に関しては小中高の一律に配られる教科書にも載っていました。
要するに基礎知識オブ基礎知識。
超重要ってことですよね。
※あるいは不思議なことに、今回のように「一般性」や「実用性」の範囲に納まるかなと思って計算してみたにもかかわらずほとんど使うことのない「ハーモニック・メジャー・スケール」が出て来ているのも面白いなと思います。
とにもかくにも「ジャズギター」と言う、小中高の一律に配られる教科書的な世界観に比べればずっと難しそうなことをやろうとしているとしたら、やはり「メジャー・スケール」「メロディック・マイナー・スケール」「ハーモニック・マイナー・スケール」については習熟しておく必要があるのだと思います。
それぞれから作ることが出来るハーモニーやメロディの数々について事前に準備しておくことは、とても基礎的で、超重要なことなのだと思います。
皆さまぜひぜひ取り組んでみてくださいね！！
また機会があれば、その他の「７音の音階（半音の連続を含むもの）」や、ホールトーン（６音）、ディミニッシュ・スケール（dim[Ｈ/Ｗ]、dim[W/H] / ※８音）などの「７音以外の音階」、あるいはペンタ・トニック（５音）のように「（およそ）何らかの音階から音を幾つか間引くことで作られる音階」についてなども扱ってみたいと思っています。
ちなみに、今回の内容は拙著『ネガティヴ・ハーモニーをギターで攻略』のChapter２「知っておくべき知識 その１〜スケールとコード〜」でもより詳しい音階のデータ（各スケールの度数一覧、スケールポジションの表etc...）を交えて解説していますので、ぜひそちらも併せてご覧ください。
※計算についてなどは今回のブログ記事の方が詳しく書きました。
本記事がアナタの（ジャズ）ギターライフにお役立ち出来ましたら何より幸いです。
【ジャズギター・トピック】第１７弾以上！
長文、お読みいただきありがとうございました。
次回もご期待ください。
※毎週土曜日更新予定。
※次回2019/09/28(土)更新予定。
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著者：
ジャズギタリスト／作曲家
田中裕一[official web site]http://yt.web5.jp
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