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JG-Topic Vol.29『蛇頭義太郎ぁ▲謄鵐轡腑鵝Ε魁璽鰭週3つの意味を考えるの巻。』


木枯らし吹く、年の瀬迫るとある日のこと。

蛇頭義太郎(JG)「こんちはー!ハァハァ」

と、門前の長い階段を駆け上がりまして。
今日は近隣一のジャズギター寺であります「平巻寺(へいかんじ)」の和尚さんを訪ねて参りましたのが、長屋いちのジャズギター少年 蛇頭義太郎(じゃず・ぎたろう)であります。

第1回 / JG-Topic Vol.25『蛇頭義太郎、アドリブを練習するの巻。』


第2回 / JG-Topic Vol.26『蛇頭義太郎◆▲螢魯發貿困爐隆。』



JG「和尚さんー!ひさしぶりだよね。元気?」

落ち葉の掃き掃除をしていた和尚さん。ふと振り返る。


和尚「おお、義太郎や。元気に生きておるぞ。近ごろは寒いのう。落ち葉掃きの季節になってきおったわい。して、今日はどうした?」

JG「いやー、それがね。テンションコードってやつがおいらを悩ませるんだよ。」

和尚「悩みとな......どんな悩みなんじゃ?話してごらんなさい。阿弥陀さまの御前(おんまえ)、きっと義太郎の悩みも解決もするじゃろうて。」

JG「うん、ありがとう!それでね。テンションコードの表記の意味って幾つかパターンがあるような気がするんだよね。でも、その見分けがつきにくいって言うのかな。」

和尚「ふむ。」

JG「テンションが書いてあるからっていつもそれを弾かなくても良い気がするし、でもテンションの意味に気を付けていないとサウンドが上手く行かないときもある気がしてね......。それで、平巻寺の和尚さんなら詳しいんじゃないかなって思って来たんだよ。」

和尚「いつも義太郎が仲良くしているご隠居や与太のやつなんかにも聞いてみたのかい?」

JG「ご隠居は風呂屋に出かけちゃったみたいで、与太さんは演奏旅行に出ているって訳でさ。......ああ、与太さんじゃなくて、YTさんって呼べって言われてたんだった(汗)」


参考:第3回
JG-Topic Vol.27『蛇頭義太郎、Boss / SY-1 | Synthesizerが気になるの巻。』



和尚「......しかし、なるほどのう。皆が出かけてしまっては義太郎も相談相手がおらんのじゃろうから、それでは今日はわしが悩みを聞いてやるとしようかの。」

JG「よろしくお願いします!」



テンション・コード表記3つの意味


和尚「義太郎が悩んでおるテンションコードの表記の意味についてじゃが、およそ以下の3つのパターンに分けられるものなんじゃ。」

.汽Ε鵐匹離ラーを示す。

▲瓮蹈妊ーがコードにとってテンションにあたる。

I垓和音を避けるための実用的意味。


JG「ふむふむ。それぞれ具体的にどういうことなの?」



.汽Ε鵐匹離ラーを示す。


和尚「まず<.汽Ε鵐匹離ラーを示す。>についてだがの。例えば、ビートルズのA hard days nightの出だしのコードは大まかに言ってG7sus4と呼ぶことが出来るサウンドじゃ。詳しいボイシングについては長きにわたる論争があったが、ひとまずトップノートについてはRoot同様のG音なので、ギターの6弦〜1弦を<3x3213>と押さえて弾けばおよそあのサウンドとなる。」

※参考:長きにわたる論争について。
★ビートルズを誰にでも分かりやすく解説するブログ★
https://abbeyroad0310.hatenadiary.jp/entry/2016/04/16/014435





JG「とても印象的な響きだよね!それで、それで?」

和尚「この場合はG7sus4の要件を満たす響きなら何でも良いと言うことではなくて、あのレコードのサウンドを彷彿とさせる響きでないといけない。つまり、<あのレコードのサウンド>をコード表記しようと思ったら ⇒ G7sus4(Fadd9/G, F/G)のように書かざるを得なかったと言うことで、これは響きのニュアンスを指定する目的で表記されていると言う訳じゃ。」

JG「さすが和尚さん!とてもわかりやすいよ!」


和尚「ただ、この<.汽Ε鵐匹離ラーを示す。>コード表記については、ジャズ音楽のように日によって、または奏者ごとに、もしくはコーラス毎に、サウンドのニュアンスを変化させながら演奏される音楽ではあまり用いられないかもしれんのう。サウンドを制限してしまうことになるからの。」

JG「どちらかと言うと、ポップス寄りなイメージ??」

和尚「と言うことになるかのう。レコードで実際のサウンドを聴くことが出来るもので、かつそのサウンドの再現を目指そうとする場合や、あるいはクラシック音楽の譜面に書かれた内容をなんとかコード表記で表そうとしている。つまり、再現音楽のための......とまではいかずとも、そのニュアンスが少し強いかもしれんのう。」

JG「でもジャズ音楽でも比較的年代が新しくなるほど、このある種サウンドカラーの指定だったり、使用スケールの指定なんかは多く行われるようになって行くよね?」

和尚「さすが長屋いちのジャズギター少年 蛇頭義太郎!優秀じゃ!そのように捉えていて間違いはないと思うぞ。おそらくじゃが、黎明期のジャズ音楽はレコードを聴いて音楽を始めた者たちによるものではなかったが、時代が進むにつれてジャズはもちろんロックや各種ポップスなどのレコードを聴いて音楽を始める者の割合が増えていったであろうこととも関連性があるようにわしは感じておる。つまり、再現音楽を目指すわけではなくとも、レコードなどで再現可能な音楽を繰り返し聴くなどして音楽に触れていくことが可能となることで「○○のニュアンスのサウンド」と言うものを皆で共有可能となった世代と、あるいはそれ以前の世代の差と言えそうじゃ。もちろん、これは単にわしの持論的考察じゃがの。」

JG「さすが、平巻寺の和尚さん!何だか深いよ......。」


和尚「照れるのう。それでは、,砲弔い討呂海鵑覆箸海蹐砲靴董続いて<▲瓮蹈妊ーがコードにとってテンションにあたる。>場合についても説明していくぞ。」

JG「お願いします!」.



▲瓮蹈妊ーがコードにとってテンションにあたる。

 
和尚「<▲瓮蹈妊ーがコードにとってテンションにあたる。>場合については、これはひと言でいって『親切』と言うことなんじゃ。ありがたいのう。」

JG「どういうこと?」

和尚「例えばコードがCM7で、メロディーがA音だったとしよう。この場合で言うと、この状況をまとめて示すような意味で<CM13>のように表記すると言うことじゃ。もちろん、きちんと譜面を読み込んで五線譜に書かれたメロディーとコードCM7の関係性を把握していれば同じことになるのじゃが、仮に初見だったりすればはじめから<CM13>と譜面に書いてあった方が読み手にとってメロディーとコードの関係性を把握しやすい。つまり書き手から読み手への『親切』と言うことじゃな。何とも徳の高い行いだとわしは感じてしまうのう。」

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JG「なるほどー!それはありがたいことだよね!」


和尚「そうじゃな。阿弥陀さまのご利益に近くありがたいと感じるぞ。人も捨てたものではない。......それと、いま紹介した例での<CM13>の場合は仮に、義太郎がCM7を弾いて、共演のメロディー奏者がA音を弾く(歌う、吹く、鳴らす)と言う状況が生まれても全体の響きに大きな問題が起こると言うことはないじゃろう。」

JG「おいらが最初に話した<テンションが書いてあるからっていつもそれを弾かなくても良い気がする>ってケースだね。」

和尚「そう言うことじゃ!さすが長屋いちのジャズギター少年 蛇頭義太郎!理解が早いのう。」

JG「えへへ。」



I垓和音を避けるための実用的意味。

 
JG「<I垓和音を避けるための実用的意味。>についても教えて!」

和尚「ふむ。そうじゃな。スタンダードブックをパラパラとめくってみると、例えばKey Cの曲の最後のコードが<C6>のように書かれているケースの存在に気が付くじゃろう。」

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JG「たしかにそうだね。よく見る気がするよ。」

和尚「この<C6>がおよそテンション・コードの表記のうち<I垓和音を避けるための実用的意味。>と言えるじゃろう。」

JG「どういうこと?」


和尚「もちろん、<.汽Ε鵐匹離ラーを示す。>意味で書かれている場合もあるじゃろうが、Key Cの曲のメロディーの最後の音がC音だったとして、それでコードの表記が<C6>だったとすれば<I垓和音を避けるための実用的意味。>で書かれているケースだと言えるじゃろう。」

JG「うーん。もうちょっと説明して欲しい。」


和尚「すなわちじゃ、もし仮にKey Cの曲に<C>と書いてあるコードがあったら義太郎は例えば<CM7>と弾いたりせんかの?」

JG「そうだね。M7(イオニアン):R 2 3 4 5 6 M7に含まれる音を組み合わせて、CM7もそうだし、ときにはCM9と弾いたりすることだってあるかも。」

和尚「すると、メロディーのC音とM7th音であるB音は半音でぶつかってしまう。」

JG「......ああ!そうか。たしかにそうだよね。」

和尚「つまり、前項で話した<CM13>は『親切』と捉えられるものだが、この場合の<C6>は『(メロディーがRoot音のC音だから)M7th、つまりB音に注意!』と言うことを表しているという訳なんじゃ。なので、必ずしもRoot Cにとっての6th音、すなわちA音をボイシングに含める必要が無いともいえるの。」

JG「○○を弾いて!じゃなくて、□□を弾かないで!って意味で書いてあるってことだね。」

和尚「そのニュアンスじゃ。」

JG「とてもためになったよ!さすが和尚さんはすごいや!!」



以下、まとめ。
 
と、「振り返り目次」
 

 

応用編〜まとめ。


和尚「コード表記としてテンションコードと言う訳ではないが、こんな場合も紹介しておこう。分類的には<I垓和音を避けるための実用的意味。>となるじゃろう。」

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和尚「メロディーはEb音で、コード表記はG7aug。義太郎は何か違和感を感じないかの?」

JG「......ん、ああ!そうか。Root Gにとっての<aug = #5>はD#音なのに、メロディーはEb音表記だから、そこが食い違っている書き方。」

和尚「正解じゃ!本来的にはこの書き方は正しくない。が、意図的に書いてあるとすれば<I垓和音を避けるための実用的意味。>と言える。説明していこう......」

JG「いいや和尚さん!おいらが代わりに説明してみても良いかい?」

和尚「おや義太郎。やってごらんなさい。」


JG「G7にとってEb音は本来<b13>にあたる音だよね。だから、メロディーのEb音が演奏されているときに<G7(b13)>と書かれていたら、つまり<▲瓮蹈妊ーがコードにとってテンションにあたる。>の書き方なんだ。でも、この書き方だと<G7(b13)>に含まれる<5th = D音>がメロディーと半音でぶつかってしまう可能性がある。こうなってしまうと、必ずしも『親切』な書き方だとは言えない部分が出て来てしまう。」


JG「かと言って<G7aug>と表記したならば、Root Gにとってb6th(b13th)にあたるメロディーのEb音はその音階中に含まれないことを意味してしまう。つまり、<G7aug = R ? 3 ? #5 ? 7>を示すものだし、#5thと7thの間には♮6thしか可能性が無いうえに<#5 6 7>と半音が音階中に半音が連続することにもなって、だから<〇7aug>はその音階中に6度の音が存在しないことも暗に示している。もちろん、<メロディーEb音 = b6th(b13th)>も<G7aug>の音階中には登場しない意味となってしまうが、ここからがポイント。」


JG「<G7aug>にとっての<aug音 = #5th =D#音>と、<メロディーEb音 = b6th(b13th)>が異名同音であることを利用して、敢えて<G7aug>と書くことでサウンド中に<D音 = 5th>の登場を防いで、メロディーとコードが半音でぶつかる可能性を取りのぞく効果を出しているんだ!」

和尚「そうじゃな。<G7(b13)>と書けば一見『親切』に見えるが、読み手が意図の全てを読み切ってくれない限りは、D音の登場 = メロディーとコードがぶつかってしまう可能性を生む。だから整合性を捨てることにはなるが、敢えて<G7aug>と書くことで、トラブルを回避しているんじゃ。」

JG「<G7aug>はテンションコードと言う訳ではないけど、敢えて<G7(b13)>とテンション表記しないことで、サウンドのトラブル回避となっている。まさに<I垓和音を避けるための実用的意味。>だね!」

和尚「エクセレント!良く出来たぞ義太郎や!」


JG「さすが近隣一のジャズギター寺「平巻寺(へいかんじ)」の和尚さんだね!!おいらの悩みはキレイに消えてなくなったよ。」
 
和尚「お役に立てたなら幸いじゃ。義太郎の理解力にも感心したぞ!」



JG「そろそろご隠居も風呂屋から戻ったころかな。帰って自慢してこよっと。」

和尚「そうだ、お土産にコレを持って行きなさい。平巻寺特製のフラットワウンド弦じゃ。」

JG「重宝します。」

和尚「たまにフラットワウンドを張ってみると気分が変わって楽しいものじゃ。」



JG「うん!それじゃあ和尚さんありがとう!寒いから風邪引かないようにねー!タッタッタ」

と、境内から走り去る義太郎少年。
 
和尚「義太郎も風邪引くでないぞ。門前の階段では転ばぬようにの。」


義太郎が去って静けさを取り戻した境内に、何処か遠い街角から音楽が聴こえてきました。

White X’mas🎸



何だか少し切ないような甘酸っぱい気持ちが和尚さんの胸にこみ上げます。
ふと見上げたそこには紅い、年の瀬の夕暮れの空が広がっていました......


蛇頭義太郎 ジャズギター道
-テンション・コード表記3つの意味編-
【完】







・自分のギターソロ部分を抜粋してみた動画シリーズ。




【ジャズギター・トピック】第29弾以上!
長文、お読みいただきありがとうございました。
次回もご期待ください。

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※次回第30回は2019/12/21(土)更新予定。

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著者:
ジャズギタリスト/作曲家
タナカ裕一

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